早速ですが、 監視マニアさんより、タイトルのお題を頂きましたので、検証してみたいと思います。
数年前、当時のEPC業者さんが21円申請を取り下げてしまって、泣く泣く18円単価で、過積載率を200%→300%に上げて、申請されたとのこと。
18円案件が21円案件を逆転することは可能なのでしょうか。
まずは、Fit単価21円、片面パネル102.6kW 、過積載率207%でのキャッシュフローをシミュしました。
※劣化率0.7%、非Fit単価8円/kWh、16年目でパワコン交換
分離発注が前提とのことで異常なCFが出ていますね。20年間で2,852万円、30年間では3,537万円でした。
単価落ちしてしまった18円案件は、両面パネル148.5kW、過積載率300%、設備単価は工事が1年後なので、両面でもkW単価は同額として、CFをシミュしました。
※劣化率0.5%、非Fit単価8円/kWh、16年目でパワコン交換。両面パネルの出力アップは10%と仮定。
返済期間(~15年目)では21円CFに大きく負けていますが、返済後(16年目~)は年間CFでは上回り、20年間のCFは2,700万円、30年間では3,624万円と21円を逆転しました。
これは、過積載率アップだけでは達成不可で、両面パネルを安価に仕入れることができることと、両面パネルの上振れ効果、および、低劣化率を適用することで初めて逆転が可能となったと思います。
(21円で両面を使ったら21円が勝つのでは?という突っ込みは今回はなしということでご勘弁くださいm(__)m)
ということで、タイトルの”21円 × 過積載200% vs 18円 × 過積載300%” の結果は、安価な両面パネルを使って30年間のCFで比べたら、18円×過積載300%が勝利という結果になりました。
(※この結果は分離発注で部材費、施工費が抑えられることが前提となりますのでご注意ください。)
監視マニアさん、この結果どう受け止めますか? 満足されました?物足りないですか?とりあえず、お返しします。
それにしても、8月になって晴れの日が多くなってきましたねー。
両面発電所は、電圧抑制がかかりつつも、白ピカ率を9割まで上げたので絶好調です!
パネル | 両面 | 片面 | 片面 | |
T社 | J社 | A社 | ||
単結晶ハーフカットセル | ||||
84.1 | 91.12 | 95.04 | ||
パワコン | HUAWEI | HUAWEI | オムロンKPV | |
49.5 | 49.5 | 49.5 | ||
過積載率 | 170% | 184% | 192% | |
方位 | 南東 | 南 | 南 | |
仰角 | 10° | 5° | 10,15,20° | |
白ピカ率 | 9割 | - | - | |
8/1 | 461 | 457 | 456 | |
8/2 | 421 | 414 | 416 | |
8/3 | 338 | 348 | 348 | |
8/4 | 358 | 352 | 351 | |
8月 合計 |
合計発電量 [kWh] | 1,579 | 1,571 | 1,571 |
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