何日か前にTwitterで、タイトルの内容が少し話題になっていて、自分にも関係なくはないと思ったので、 シミュレーションしてみました。
実際には両面パネルを使用するとのことでしたが、シミュが難解すぎるので、片面でご勘弁を。
↓は、仰角5°と10°のパネル容量別の年間発電量のシミュレーションです。
(※シミュ方法はNEDO日射量×パネル容量×(1-各種ロス率)。1時間の発電量がパワコン容量49.5を超える(ピークカットの)場合は発電量=49.5kWhとしている。前提条件は、南東向き、三重四日市、積雪なし、影なし、離隔十分)
パネル容量80~120kWまで、発電量は、仰角10°が常に5°を上回っていますが、その差は徐々に縮まっています。
もう少しわかりやすくするために1kWあたりの発電量で比較すると、
↓は、パネル1kWあたりの年間発電量シミュレーションです。
パネル80kWでは、発電量差(10°-5°)は2.1%、
パネル100kWでは、 発電量差(10°-5°)は1.5%、
パネル120kWでは、 発電量差(10°-5°)は1.0%、
となり、
ダブル過積載以上では仰角による差は無くなる方ではありますが、それでも仰角10°は5°より1.5~1.0%以上は高くなっています。
次に、パネル100kWの月別の発電量を見てみますと、
↓は、パネル100kWの場合の各月の発電量シミュです。
春夏(4~8月)は鼻差で5°が勝っていますが、冬場はかなりの差をつけて10°が勝っています。
5°は春ごろに15°、20°よりMAX発電量(500kWhなど)が出やすく、良く発電する印象は確かにありますが、冬の落ち込みは結構、激しいんですよね。
借り入れの返済の事を考えると、冬場の売電収入減は出来るだけ避けたいので、そういう点からも、10°に軍配が上がるでしょうね。
あと、5°はパネルの汚れが残りやすく、シミュ値より低くなりやすいです。私も5°発電所を4基ほど持っていますが汚れが気になります。
ただ、今回は前提として、土地に十分余裕がある場合の話なので、5°でしかパネルが置けないなら、5°で良いと思います。パネル容量を落としてまで10°するのは本末転倒なので。
パネルを両面にした場合は、5°でも10°と同様の離隔(1.6m~)を確保出来るなら、パネル出力が10%アップすると仮定できるので、片面100kWなら、初めの2つのグラフで110kWのところを見ればよいことになります。10°が有利なのは変わりません。
ということで、結論は、
ダブル過積載領域かつ南東向きにおいて、仰角5°と10°で発電量はどちらが有利かについては、これまでの常識通り、角度がついている方、10°が有利という結論となりました。片面でも両面でも。
次回は、ダブル過積載以上での仰角10° vs 20°について考えてみます。ちょっとだけ違う結論になりそうな予感が、、、
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