過積載シミュレーション 答え合わせ③(Qセルズ98kW)

連系して2年以上経つダブル過積載の発電量データを、知人のののさんより提供いただけましたので、シミュレーション vs 実績値の比較をしてみたいと思います。

 

以前は、76kW, 82kWのシステムで同じことをやりましたが、今回はダブル過積載98kWとなります。

 

設備の仕様は、↓となります。

パネル Qセルス多結晶285W×344枚
98.04 kW
パワコン オムロンKPM×9台
49.5 kW
過積載率 198%
その他 ほぼ影なし

f:id:NKE:20200916225434j:plain

見事な一面架台ですね。

ただ実は、横幅が少し収まりきらなくて、写真では見えないところに小アレイがあったりします。これは内緒で。

 

シミュレーションの方法は、

NEDOの1時間ごとの日射量から1時間毎の発電量を出して、さらに、一月分、1年分を足し合わせて、一月発電量、年間発電量を出しています。

1h毎の発電量[kWh/h]は、1h毎の日射量×パネル容量×(1-システムロス)×(1-パワコンロス)×(1-温度損失率)にて算出しています。1hあたりの発電量がパワコン容量49.5を超える場合は、49.5kWhの値を使用しています(=ピークカット考慮)←ここがポイント!

※日射量データの単位は注意ください。

 

前提条件は、↓です。温度損失は季節で変えています。

日射量観測地点 Y****** mie
方位角 南西50°
仰角
システムロス 2%
パワコンロス 5%
温度損失(12-3月) 4%
温度損失(4-5月) 8%
温度損失(6-9月) 12%
温度損失(10-11月) 8%

 

シミュレーション結果です。

  シミュレーション値 ピークカット率
1月 6,239 0.1%
2月 7,139 3.3%
3月 9,420 9.7%
4月 10,155 12.0%
5月 10,838 13.4%
6月 10,344 10.8%
7月 10,747 9.0%
8月 10,984 9.3%
9月 8,403 6.2%
10月 7,753 3.2%
11月 6,486 0.2%
12月 6,021 0.0%
合計 [kWh] 104,529 7.60%
1kWあたり発電量
[kWh/kWp]
1067  

仰角が5°なので、ピークカットは7.6%と少なめです。

 

↓は、2年分の実績値です。

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ほぼ同じ数値です。

 

パネル容量98kWで割って、1kWあたりの発電量を出しました。

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気持ち悪いくらいシミュ値と実績値が近いです。

 

対シミュレーション比率は、

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ほぼピッタシですね。安定性も抜群です。

過積載率が増すほど、発電量のバラツキは軽減されそうですね。

 

最後に、今年の月ごとのデータです。

f:id:NKE:20200916225026p:plain

f:id:NKE:20200916225041p:plain

月単位ではジグザグしていますが、結局は平均値は100%近辺になると思います。

 

いや~、それにしても、Qセルズ、オムロンの組み合わせは安定性が抜群すぎて、面白みに欠けちゃいますね。もちろん故障等もないそうです。

 

刺激が欲しい方は、是非とも両面パネルを使ってみてください!

 

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