昨日に引き続き、ダブル過積載以上での最適仰角についての話となります。
今回は、仰角が10° と 20°で、比較したいと思います(前提として土地が十分広い場合。)
↓は、仰角10°と20°のパネル容量別の年間発電量のシミュレーションです。
(※シミュ方法はNEDO日射量×パネル容量×(1-各種ロス率)。1時間の発電量がパワコン容量49.5を超える(ピークカットの)場合は発電量=49.5kWhとしている。前提条件は、南東向き、三重四日市、積雪なし、影なし、離隔十分)
年間発電量は、各パネル容量で仰角20°>10°となっていますが、その差は徐々に縮まっています。
前回同様にパネル1kWあたりで比較すると、
↓は、パネル1kWあたりの年間発電量シミュレーションです。
パネル容量80~100kWでは、発電量は2.7%~1.5%の差がありますが、110kWでは1.0%、120kWでは0.6%まで差が縮まっていますね。
差が1%を切ってくると差がないに等しいですね。
月別の発電量を見てみますと、
↓は、パネル80, 100, 120 kWの場合の各月の発電量シミュです。
春夏は10°が若干上回っているが、冬場は20°が上回っています。パネル容量が増えるにつれて、冬場の差は縮まっていますね(ピークカットの影響)。
まとめますと、
ダブル過積載前後、南東向き条件において、仰角10°と20°で発電量はどちらが有利かについては、
パネル容量が80~100kWでは、20°の方が、2.7%~1.5%上回っているので、20°に軍配。
110kW以上では、発電量差が1%以下となり、発電量はほぼ引き分け状態となるので、発電量以外のところでどっちを選ぶかを決めることになると思います。
例えば、
冬場の返済に余裕を持たしたいなら20°、積雪対策を重視するなら20°、周りに畑が多く汚れを少しでも抑えたいなら20°とか、
台風が怖いので10°、架台コストを抑えたいから10°、両面パネルでGLを高くしたいが20°だと4段目が高くなりすぎるから10°、敷地に余裕はあるが使用面積を少なめに抑えといて将来余った土地でnon-Fitがしたいから10°とか。ですかね。
ちなみに両面パネルを使用した場合では、パネル出力が10%はアップすると改定すると100kW以上で引き分け状態になるのかなと思います。
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